BLOG

ブログ

シネマムービー大流行の波を大きく作っているのが、BlackMagicPocketCinemaCamera 4K(以下BMPCC4K)。
発売から結構時間が経過してしまいましたが、個人的に導入してみました。

私自身カメラマンではなくデザイナー・ディレクターで食っていますが、ここ2年前くらいから自分でもカメラを使うようになり見事にガジェットオタクになりつつある中で

STEP 1 SONY RX100m6(写真・動画の勉強)

STEP 2 PANASONIC Lumix GH5S(動画の勉強)

STEP 3 BMPCC4K(動画の勉強)

と触ってきました。
BMPCC4Kの魅力を伝える前に、機種の特製の違いを簡単に比較してみたいと思います。

【コンパクトカメラの最高峰機種】1 SONY RX100m6

まず初めに触れたのが、RX100m6。とにかく値段の高い「高級コンデジ」で有名ですが、200mmまで撮れる望遠機能が素晴らしく、コンパクトかつ高精細な写真が撮れる素晴らしいカメラです。
あまり多くの機種は使っていませんが、レンズなしのコンパクトデジカメならこれが一番良い!との声を聞くことが多いです。
私自身とにかく初めてのカメラだったので写真も動画もひたすら撮りまくってた中で、大きなメリットとデメリットが出てきました。

【メリット1】写真撮影のロケで一眼と一緒に持ち歩きスタイルがGood。

コンパクトで持ち運びしやすい、かつ200mmまでズームできるので、一眼ではとりづらいような小さな隙間に入り込んで撮影が可能です。
実際にカメラマンと一緒になって同じ構図を撮りましたが、RX100m6で撮影した物が採用される場合もあります。
撮影環境に制限がかかる場合では大活躍間違いなしなので、フルサイズで大きめのカメラと一緒に持ち運ぶとかなり活躍できるのではと思っています。


こちらはRX100m6で撮影・合成したもの。スナップでももちろん機能しますが、RAWを使いこなせばアーティスティックな写真も撮ることができます。

【デメリット1】とにかく「暗い」。F2.8開始は結構辛いものがある

RX100m5からRX100m6に進化して手に入れた物が200mmのズーム機能。それによって失ってしまったのがレンズの明るさです。
RX100m6はF2.8開始なのでRX100m5より遥かに暗いです。そのためボケ感などはおそらく前機種のほうが出るのではと思います。
明るい場所の撮影は必須条件ではありますが、SONY特有のコッテリ感があるので、重機などを撮影するときはこれはこれでありかな、といった感じです。
このあたりは好みになるかと思います。

【デメリット2】動画用に買ったのにあんまり使えない。S-logはノイズがすごくて難しい。

動画を撮りたいがためにこのカメラを購入。さあlog撮影デビューだ!と意気込んでいましたが、使ってみて「う〜ん…」といった感想です。
とにかく「暗部でのノイズがすごい!」というところです。
そもそもα7もですが、8bit logでの撮影は本当に難しいです。明るめにとらないとノイズだらけになることがあり、美しさとしてはかなりグレードダウンしてしまいます。
慣れている方でないといいものが撮れないのではないかと思います(私には無理でした笑)
実際に「暗部を潰す」ことを意識して編集した動画がこんな感じです。
外での撮影は問題ありません。

【デメリット3】外部カメラがつかない!音収録するならRX100m7を使ってください!

ご存知の通り。RXシリーズはマイク端子がなく、音声収録が本体からとなります。
Vlog系の撮影が増えていますが、あまりおすすめできないところです。
今買うならRX100m7をお勧めします!

とまあデメリットが多く見えますが、めちゃくちゃ使いやすく、ボディもかっこいいのでおすすめです。

【4:2:2 10bit一眼の先手機種】2 PANASONIC Lumix GH5S

コンデジからいきなり「良い動画カメラ」にステップアップしました(笑)
このカメラは高感度でもノイズがでない、V-logの開始ISO感度が低いなどいろいろ素晴らしい部分がありますが、やはり10bitで撮影できるところが強いです。
カラーグレーディングの幅がとっても広がるので撮って楽しい、編集して楽しいカメラです。

こちらは昨年末に撮影した三英社製作所様の会社案内動画。色温度をブルーに寄せてグレーディングしたため、少し幻想的なイメージになっています。
EFレンズと合わせて撮影しています。
今はCANONからも10bitカメラが出ており、SONYからもα7sⅢが出るので、GH5Sはおそらく型落ちしていくのではと感じますが、個人的にはまだまだ最高の機種だと思います。

【メリット1】とにかくlog撮影が捗る。高感度でも最強カメラにふさわしい。

上記でも書いていますがとにかく高感度でも強いです。実際に比較している映像などがyoutubeでも上がっていますが、他機種より高感度時のノイズが低く、暗部での撮影でもばっちりです。
v-logのISOが320から開始なので低感度でもlogが撮れます。
細かいノイズはneatvideoなどで除去してしまえばかなり美しい映像が撮れると思います。
インターフェイスなども個人的にはSONYよりも優しく使いやすい感じで本格的に映像を始めるにはいい機種かと思います。

【デメリット1】特にないのですが・・・強いて言えば優等生すぎる?

映像自体に何も問題はなくとても美しいのですが、SONYのようなこってりとした感じがなく、フラット?感があるドライなイメージです。
もちろんレンズなどで大きく変わる部分ではありますが、ポートレートやシネマティックな映像を撮る場合はBMPCC4Kのほうが良い気がします。

【BlackMagic RAW最強説】3 BMPCC4K

今回購入したマイクロフォーサーズカメラ、BMPCC4K。
ボディがスーパーカーのような近未来感があり賛否分かれますが、私は大好きです(笑)
シネマティック系の映像がyoutubeで流行っていますが、多くがこの機種を使っているように感じます。
なんと言っても12bit RAWで撮れるところが特徴のカメラ。
実際にこんな映像を撮ってみました。

GH5Sに比べて「メルヘン」な雰囲気。甘めの映像が特徴で、この映像ではvoigtlander F0.95を使っているのでさらに甘い感じになっています。
ちなみにこれはコロナ禍のステイホーム週間中に撮ったモノでシリーズになっているので他のもチャンネルからご覧ください(笑)

外で壮大な映像を撮るときはsigmaやzuiko 12-100mmなどを使うと良いのではと思います。

【メリット1】BlackMagic RAWがさっくさく動く!初めて編集したときは感動しました。

とにかくBlackMagic RAWは軽いです。davinci resolveで編集したときのさくさく感が凄まじく、体感的には10bit log 4K撮影より軽く感じます。
RAWでの編集は少し癖があり私も試行錯誤中ですが、12bitなのでグレーディング時の色の出方はGH5Sより高く感じます。

【メリット2】超シンプル&ビッグなインターフェイス。1時間くらいいじれば大体の機能を触れるかも。

BMPCC4Kは5inchのモニターのため、他のカメラより大きく、外部モニターと同等クラス。インターフェイスもシンプルで触りやすいので、初心者でもかなりいじりやすいのではと思います。
海外のカメラなのでハードルを感じていましたが実際に触れてみると撮影自体は迷うことなく結構楽勝に進みます。

【メリット3】本体がめちゃくちゃ安い。RX100m6とそんなに変わらないくらいです。

本体が15万程度なので安いです。この価格でこんなの撮れちゃうの?しかもdavinciがついてくる(笑)
ただし! ケージを組んでいろいろボリュームアップするとかなりお金がかかります。純正では使い物にならないのでその辺りは注意を!

・smallrlg ケージ
・収録用SSD
・外部マイク
・ハンドル
・モニターフード
・レンズ・・・

うーん、余裕で40万超えそうな勢いですね・・・。

【デメリット 1】手ブレが凄まじい笑

手振れ補正がついていないカメラなので、手持ちだとガッタガタです。(自分が下手なのかも)
それを味として撮る映像にするか、ZUIKO 12-100などの強力な手振れ補正がついたレンズを組み合わせる必要があります。
そのあたりはGH5Sのほうが上手に出ています。α7sⅢはもっとすごいんだろうなー。あれもほしいこれもほしいですね・・・。

【デメリット 2】電池がマジでもたない・・・

電池の持ちが悪いで有名なこのカメラ。一個で30ほどしか持ちません。
ポケットにスペアの電池を詰め込みすぎでもっこもこになるくらい不便ですので、この点は改善はお願いしたいところです。

【デメリット 3】ティルトできない画面。真正面から睨めっこしながら撮影するべし

モニターが完全固定のため、少し持ち上げて撮ったり、地面に近い位置から撮影したりができないこのカメラ。別途モニターをつけるしかありませんが、噂によると改造サービスがあるとのことで、それを行うと画面角度を変えられるようになるとか。このあたりは情報はまだ未確定です。

以上いろいろ書いてみましたが、まとめると

RX100m6
○写真撮るにはバッチリ。一眼と合わせて使うのが良い。
×動画機能は期待できない。コンデジにs-logが着いたような感じ。
×コンデジにしては高い。

GH5S
○インターフェイスが使いやすい。(SONY > GH5S)
○高感度でもバッチリ。ノイズもでづらい。(V-log ISO320〜)

BMPCC4K
○インターフェイスが使いやすい。(GH5S > BMPCC4K)
○RAW撮影・編集で映像品質をグンとアップできる。クオリティー重視ならこのカメラ。
×手ブレする。電池持たない。とにかくクセが強い。
×パーツ揃えると実は一番高い?

といった感じです。結果BMPCC4KとGH5Sの比較な感じになってしまいました(笑)
おそらく高品質な映像を今から撮りたい、という方はGH5Sから入るのが良いのではないか、という結論です。
BMPCC4KはクセがありますしPremiereユーザーがdavinciに突っ込んでいく苦労も加味しています。

どちらにしても40万円くらいは握っておいた方が良いですが(笑)
さくっと撮るのであればRXシリーズが一番お勧めです!

関連記事一覧