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【ナレ撮りで押さえるポイント】スムーズな収録のために知っておきたいコツと専門用語の解説

【ナレ撮りで押さえるポイント】スムーズな収録のために知っておきたいコツと専門用語の解説

こんにちは。デザイナーのmoyuです。
かつて、企業が販促活動に動画を利用しようとすると、TVCMなど多くのコストを費やすイメージが多かったと思いますが、
今や、通信環境やスマホなどのデバイス機能の向上、そしてYouTubeのようなプラットフォームの環境が浸透し、動画はかなり身近なものとなりました。
動画が身近なものになった影響で、動画は「視聴」するだけでなく、オンライン展示会や採用活動などで使用する自社の紹介動画や、消費者向けの商品・サービス紹介動画、キャンペーンなどで使用するキャッチーな動画など、動画を「制作」する側になった方も多いのではないでしょうか?

動画を利用するメリットは、「分かりやすさ」。
映像と音で、より内容を伝わりやすくすることができます。

特にナレーションは、動画の内容を視聴者に伝える重要な役割を担っています。
ナレーションの聞きやすさが、動画の内容が伝わるかどうかを左右するといっても過言ではありません…!

今回は、プロのナレーターの収録(業界用語でいうと、ナレ撮り!)で、スムーズに収録を行うために知っておきたいコツと専門用語を解説します!

  • ナレーション収録でやっておきたい事前準備 その1.ナレーション原稿の最終確認
  • ナレーション収録でやっておきたい事前準備 その2.単語の読み方とイントネーションの確認
  • ナレーション収録でやっておきたい事前準備 その3.文章の切れ目の確認
  • ナレーション収録で使う専門用語と使い方

ナレーション収録でやっておきたい事前準備
その1.ナレーション原稿の最終確認

収録後にナレーションの修正が起きてしまうと、もう一度撮り直しになり、時間もお金もかかってしまいます。
撮り直しを防ぐために、収録前に入念なチェックをしましょう…!

チェックをする際には、文章を目で読むだけでなく、声に出して読んでみるのがオススメです。
目で読み、声に出して読むと、ダブルでチェックができるので、「て」「に」「を」「は」などの活用はもちろん、ナレーション全体の流れについてのおかしい点などにも気がつくことができます。

 

ナレーション収録でやっておきたい事前準備
その2.単語の読み方とイントネーションの確認

ナレーション収録でまず最初にやっておくべき事前準備は、漢字や略称などの読み方の確認。
地名や人の名前、サービス名の略称(英語の頭文字で表記しているものなど)などは特殊な読み方をするものがあるので、あらかじめ読み方を確認しておくと収録がスムーズです。

また、それに合わせて行いたいのが、イントネーションの確認。
これは方言によって変わるのはもちろんのこと、世間一般で使用しているものでも数パターンのイントネーションが存在していたり、間違ったイントネーションをずっと使っていた…なんてこともあります。
間違ったアクセントは聞いている人の耳に残ってしまい、そのあとの話が頭に入ってこなかった…となってしまうのは、とてももったいないですよね。
正しいアクセントは、NHKが発行している『日本語発音アクセント辞典』などで調べることができます。
アクセント辞典に載っているものでも、イントネーションが数種類ある場合もありますので、そういった時には耳に馴染みがある方を採用するのが良いでしょう。
複数パターン収録しておくというのも、一つの手です!

 

ナレーション収録でやっておきたい事前準備
その3.文章の切れ目の確認

文章の切れ目と言って、なんぞや?と思った方もいるかと思いますが、これは聞き取りやすいナレーションにするためには、けっこう大事な要素です。

ナレーションを収録する際には、一般的にはナレーターさんに読んでもらいたい文章をwordなどで書き起こします。
文章を書き起こす時に私たちは自然と、「、」(句読点)を使用することで、文章を読みやすくしています。

、(句読点)がまったくない文章は短いものであればあまり影響はありませんが長い文章になればなるほど読みづらさを感じさせますよね。

これはナレーションでも同じで、少しの間を置くことでとても聞きやすくすることができます。
文章の中で重要な部分に鍵かっこをつけるように、ナレーションでも重要な部分の前後に少し間を作ることで、対象の単語が強調され、視聴者の印象に残すことも可能です。
一方で、間の位置を間違うとニュアンスが変わってしまうことがあるので、事前にどこで間を置くのかをはっきりさせておくと、収録がスムーズです。

文章の切れ目の時に一緒に決めておくと良いのが、文章の盛り上がりがどこか?ということ。
文章の構成が、「冒頭→本題→まとめ」だとすると、一番重要なのはやはり本題ですが
一つ一つの文章の中でも、特に盛り上げたい重要な部分が存在していると思います。
すべての文章にテンションの上げ下げを入れるとくどくなってしまうので、特に重要な部分などをピックアップして、盛り上がりを考えていくようにしています。

 

ナレーション収録で使う専門用語と使い方

ナレーション収録でよく使用される専門用語をいくつかご紹介します。

吹く

マイクにナレーターの吐く息がかかり、ボコボコという音が入ること。
ほかに、ナレーターの唇や口内のパチン・ペチャペチャという「リップノイズ」、ナレーターの服などが擦れて、ガサガサという「衣擦れ(きぬずれ)」などを総称して「ノイズ」という。
用例)「今の箇所、吹いちゃったからもう一回録り直しましょう!

仮ナレ

ディレクターなどスタッフが自分の声で簡易録音する仮のナレーション。
実際のナレーターによるナレーション収録の前に、商品名や専門用語などのアクセントを事前にクライアント様に確認していただく目的。
用例)「アクセントは仮ナレのデータを参考にしてください」

こぼれる

映像編集はナレーションの時間を想定して編集するが、想定された映像尺にナレーションが入りきらないこと。
用例)「1分15秒のブロック、ちょっとこぼれちゃいましたね。原稿を削りましょう」

フレーム

1秒を30コマ(または24コマ)に分けたうちの1コマを1フレーム(=1フレ)という。半秒は15フレーム。
用例)「あと10フレ早く喋り始めてください」

鼻濁音

ナレーターの技術のひとつで、「が・ぎ・ぐ・げ・ご」を鼻から息を漏らすようなやわらかい発音で行うこと。
アナウンサーは入社直後から徹底して鼻濁音の訓練をしており、アナウンサー同士の飲み会では、どんなに酔っていても全員が鼻濁音である。
用例)「その「株式会社」っていうセリフ、鼻濁音にしましょう」

まとめ

ナレ撮りで抑えておきたいポイントは

  • ナレーション原稿の最終確認
  • 単語の読み方とイントネーションの確認
  • 文章の切れ目の確認

 

収録時に知っておきたい専門用語は

  • 吹く
  • 仮ナレ
  • こぼれる
  • フレーム
  • 鼻濁音

動画の効果を最大限に引き出すために、収録のポイントをしっかりと押さえてクオリティの高いナレーションを収録できるようにしましょう…!

少しだけお金の話をすると…
ナレーション収録では、ナレーターさんの拘束時間やスタジオ使用料金など、思ったよりも費用がかかります。
収録当日にナレーション原稿に変更があれば、もちろんその分収録に時間はかかりますし、収録後に修正が入ってしまうとナレーター費・スタジオ費など大幅な出費となってしまうため、事前準備がとても大切です。
さらに、ナレーターさんが読みやすい原稿にすると、さらに効率的にナレーション収録を行うことができます!
こちらの記事ではナレーターさんが原稿を読み間違えないためのちょっとした工夫をご紹介していますので、ぜひ合わせてご覧ください。

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