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緊急事態宣言でなかなか終息する気配のない新型コロナ。
Cスクエア横浜を運営する株式会社野毛印刷社は、緊急事態宣言発令前の3月、
新卒向け会社説明会の開催を急きょオンラインでの動画生配信による説明会に変更しました。

配信プラットフォームはコクリポを使用し、出演者は3名。
・司会役となる総務担当者
・部署Aの社員
・部署Bの社員
それぞれが、チャット機能を使って寄せられた学生からの質問に答える進行です。

3日にわたって行われたオンライン動画生配信説明会では、
【1日目】専門知識を持たない社員による一般的なWebカメラでの配信
【2日目】Cスクエア横浜の業務用カメラを使用した配信
【3日目】Cスクエア横浜の機材を使用したカメラ4台+スイッチングシステムでの配信
といった方法で実施しました。

【1日目】一般的なWebカメラでの配信

3センチ四方ほどの大きさの、ごく一般的なWebカメラを使用した生配信で、マイクはWebカメラ内蔵です。
専門的な知識や技術なく誰でも使えることが利点ですが、カメラの置き場所が不安定でズレやすい、画質や音質が悪い、などの課題が挙がりました。
ここでは詳細なシステム紹介は省略します。

▲ 配信画面キャプチャ。画面は粗く、音声も聞き取りづらさを感じます

【2日目】業務用カメラを使用した配信

上記のWebカメラのかわりに業務用カメラを接続し、照明機材を使用した生配信です。
卓上の黒いものがマイクです。ひとつのマイクで3人の声を拾っていますが音質はだいぶ向上しました。
ここではカメラは動いていませんが、当然ながらズームなどの動きをつけることが可能です。
また画質や音質の向上だけではなく、大きな三脚にカメラがドンと設置されているということで、総務担当者から「安心する」という声が聞かれました。

▲ 配信画面キャプチャ。画質・音質ともに向上しました

▲ カメラ前の出演者用モニターにはチャット画面などを表示、カメラ後方にはチャット対応担当社員

【3日目】カメラ4台+スイッチングシステムでの配信

テレビの生放送スタジオに近い概念のシステムです。
3人の出演者に対して4台のカメラを使用し、出演者が喋るタイミングに合わせてスイッチング(カメラの切り替え)を行いました。
また、出演者全員にワイヤレスピンマイクを付け、雑音の少ない音声を届けるよう工夫をしています。
さらに、事前にテロップを作成して画面に表示しました。
事前準備やセッティング・調整・撤収に時間を要するものの、話題に合わせて複数カメラを切り替えることで視聴者(学生)を退屈させない配信が可能です。

▲ 配信画面キャプチャ。カメラのスイッチングにより長時間の視聴でも退屈しません

▲ 4台のカメラやテロップの切り替えを行うスイッチング卓と音声ミキサー

3パターンのサンプル映像

今回の3つの方式によって配信した動画の一部をご紹介します。
ヘッドホンやイヤホンを使って聞いていただくと違いがわかりやすいかと思います。
(配信プラットフォームにアップロードされた動画を収録したものであり、仕様により圧縮された動画データです)

0:00〜 【1日目】一般的なWebカメラでの配信
1:00〜 【2日目】業務用カメラを使用した配信
2:00〜 【3日目】カメラ4台+スイッチングシステムでの配信

それぞれの画質・音質の違い、画面の切り替えやテロップによる演出の違いを実感していただけましたでしょうか。

ハード(技術)×ソフト(進行・演出)=「クオリティ」

こうして、3日間の当社オンライン説明会は無事に終了しました。
「企業の配信は個人の趣味じゃないからドタバタな段取りで低画質というわけにはいかない」
「低価格Webカメラに頼りっきりの配信で大丈夫か?」
という声は、様々な場所から聞こえてきます。
特に新卒者向けの会社説明会は、学生に対して企業をアピールする場とも言え、きちんとした信頼性のある機材が必要、と考える人が多いのもうなずけます。
ただし一方で、重視すべきはハード面だけではありません
画質や音質はハード的な技術で向上できますが、ドタバタな進行を防ぐためには、コンテンツ内容の精査・明確な役割分担・入念な設計やリハーサルなどのソフト的な準備が必須です。
今回は、技術的なシステムを組んだことと同時に
● Webシステム(コクリポ)の画面上での操作(学生とのチャットなど)を総務担当部署が担当
● 撮影・スイッチングに関する技術的な部分をCスクエア横浜のスタッフが担当
と役割を明確に分担し、また事前リハーサルを重ねるなど、ハード(機材)とソフト(進行・演出)を高めたことで、「個人の趣味レベル」のクオリティから脱却できたのでは、と思います。

結論:クオリティは「技術」だけじゃない!

オンライン動画配信は、一般的なWebカメラを使用する方法だけではなく、業務用カメラの使用、スイッチングシステムの使用などの方法があります。
ただし、ハード面でのクオリティだけを重視しても、それは単なる「技術博覧会」になってしまい、伝えたいことを正しく伝えるコンテンツにはなり得ません。ハードとソフトは車の両輪。ソフト面でのコンテンツ設計も重要なのです。
こうした進行や演出の準備は、生配信に限ったことではありません。動画制作すべてにおいて「企画・構成」から段取りをふまえて動画制作することで、コンテンツのクオリティは高いものになります。

企画・構成を含めた生配信や収録配信は、ぜひ当社へコチラからお問い合わせください。

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