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皆さんも一度は目にしたことがあるであろうInternet Explorer(以下IE)はマイクロソフト社により開発されたWebブラウザです。
1995年8月に初代に当たるIE1が公開され、現在の最新版であるIE11に至るまで、法人や個人に関わらず多くのユーザーに利用されてきました。そんな歴史のあるIEですが、2025年10月14日にサポートを終了することが発表されました。

しかし、サポートが終了するからと言って「長年使ってきたIEから今更変えることなんて出来ない」という方や、「サポートが終了してからも気を付けて使えば問題ない」と思っている方もいると思います。そこで、IEを使用しない方が良い理由と、最新ブラウザに切り替えたほうが良い理由について紹介しようと思います。

■IEを使用しない方が良い3つの理由

1.IEをサポート対象外としているWebサービスが増えている。
2019年2月にマイクロソフト社は企業に対し、IEの利用を控えるよう公式ブログで公表しました
IEは昔から様々なシステムで使われているために、新しいものに対応しきれないという問題を抱えています。
移行にコストがかかるからとIEを使い続けることは、今後IEでは対応できない問題に直面したとき、移行するよりも大きなコストがかかってしまう可能性があります。

そして、IEを既にサポート対象外としているWebサービスも増えており、業務で利用することも多いOffice365やGoogle Workspaceもそのうちの一つです。今まで便利だと思っていたIEは、段々使いにくいブラウザに変わってしまっています。

2.セキュリティの脆弱性を多く内包している。
皆さんはAdobe Flash Player(以下Flash)をご存じでしょうか。
Flashは1996年にアドビ株式会社で開発されたWeb上でアニメーションやゲーム等のコンテンツを作成することが出来るソフトウェアです。個人で使用することが出来たFlashは、90年代後半から2000年代前半にかけて流行し、様々なコンテンツが生み出されました。しかし、Flashは2020年12月31日をもってサポートを終了してしまいました。

その大きな要因の一つとなったのがセキュリティの脆弱性です。Flashは多くの人が利用していたことに加え、セキュリティの脆弱性を持っていたため、サイバー攻撃の標的に選ばれやすいソフトウェアでした。
特に2015年はその脆弱性を突かれ、持ち主のファイルを勝手に暗号化し「復号化したければ金を払え」と要求してくるランサムウェア(身代金要求型ウイルス)が猛威を振るいました。

Flashと同様にサイバー攻撃の標的に選ばれやすいソフトウェアがIEです。
メモリーの書き換えや操作を許してしまうメモリー破損の脆弱性を内包しており、2021年3月も脆弱性が発見され修正されています。
IEのサポートが終了した後は、そのような脆弱性が判明したとしても修正されることは無くなってしまうため、利用するだけでウイルス等に感染するリスクが高まってしまいます。

3.レスポンシブ対応の難しさ
スマートフォンの普及率が8割を超えた現代、PCではなくスマートフォンでWebサイトを見ることも多くなりました。それに伴い、Webサイトを作成するときはPCやスマートフォン等のデバイスに関わらず、画面サイズに応じて最適な画面が表示されるように設計するレスポンシブ対応が必要になってきています。

そんなWebサイトを作成する上で欠かせないレスポンシブ対応も、IEでは最新のHTML5やCSSに対応が追い付いていない部分があり、サイトは表示されるもののレイアウトが崩れてしまうことがあります。
そのためWEBサイトを作成するときは、他のブラウザやスマホとは別のレスポンシブ対応が必要になってしまいます。
しかし、今後サポートが終了してしまうIEは、利用者が少なくなっているため、レスポンシブ対応を行わず、他のブラウザを推奨するWEBサイトが増えてきています。
※レスポンシブ対応の重要性についてはこちらの記事をご覧ください。

■最新ブラウザを使用した方が良い4つの理由

1.セキュリティの脆弱性に対する対応が早い
セキュリティの脆弱性が発見されたとき、IEのアップデートにはWindows Updateか、公式サイトで最新版をダウンロードする必要がありました。
しかし、最新ブラウザ(Microsoft Edge、Google Chrome等)の多くは自動で更新される設定になっているため、更新を忘れて危険にさらされる心配がなくなります。

2.IEで登録したお気に入り等は最新ブラウザに移行可能
IEを使い続けたい人の中には、「またお気に入りやブックマークを再登録するのが面倒」という方もいると思いますが、それらのデータは移行することが可能です。
そのため、1から登録せずとも、すぐに新しいブラウザを使うことができます。

3.見やすく、使いやすいデザイン性
ここではIEの後継であるMicrosoft Edge(以下Edge)のデザイン性を例に挙げて説明していきます。
WEBサイトを閲覧していて、画像を保存したいときや文字のコピーをしたいときに右クリックすることはありませんか。

ここがIEに比べ、Edgeでは格段に見やすくなっています。
特に異なっているのは表示される項目の数で、IEでは22項目、Edgeでは12項目と10項目もの差があります。
IEの右クリックは項目が多い分、ユーザーがあまり使用しないものまで表示されています。
しかし、Edgeは項目が少ない分、文字が大きく使用頻度が高い項目が揃っており、ユーザーに配慮したデザインとなっています。右クリック以外にも、タブや設定の見やすさ等もIEから大きく変化しています。


Edgeのデザイン


IE11のデザイン

4.拡張機能によるカスタマイズ性の高さ
最新ブラウザには多くの拡張機能があり、様々なカスタマイズをすることが可能です。例を挙げると以下のような拡張を行うことができます。

・背景やメニューの色を変更する。
・マウスの動きで新しいタブを開く等の操作を可能にする。
・翻訳機能を追加する。

他にも多くの拡張機能があり、自分専用のWebブラウザにカスタマイズすることが可能になりました。

まとめると

・IEは今後利用しているだけでウイルスの感染リスクが高まってしまう。
・サポート対象外のWEBサイトが増えており、利用が難しくなっている。
・最新ブラウザは自動更新があるため、セキュリティ対策も安心。
・お気に入り等のデータは移行できるので、再登録の手間がかからない。
・最新ブラウザはユーザーにわかりやすいデザイン性。更に拡張機能が豊富なので、好みのカスタマイズが可能。

以上、IEを使用しない方が良い理由と、最新ブラウザに切り替えたほうが良い理由について紹介させていただきました。

この記事を読んでIEから他のブラウザへ切り替えようと思っていただけたら幸いです。

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